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『相続全般のご相談』を掲げる理由
行政書士東武会の相続業務は『相続全般のご相談』を掲げています。その理由は、相続手続きにはそれぞれのご家庭ごとに様々なケースがあるためです。
このページでは相続手続きについての基本的な事柄を説明していますが、実は相続には定型の手続き方法があるわけではなく、それぞれのご家庭ごとに必要な手続きや書類の作成・収集方法が変わってきます。
ヒトクチに『相続手続き』と言っても遺言書がある場合・ない場合、不動産・預貯金・株券・車両・貸付金・借入金などの有無やその処遇、相続税の心配がある場合や親族間に争いがある場合など、ご家庭により様々な差異があります。
また相続手続きに関係する役所や機関・法人、あるいは各分野の専門家も多数に上ります。
思いつくだけでも、役所や機関・法人では
『地域の自治体・社会保険事務局・家庭裁判所・法務局・運輸局・郵便局・銀行・証券会社……』。
各分野の専門家では
『弁護士・司法書士・税理士・土地家屋調査士・測量士……』。
これらの全てが関係することはごく稀ですが、ほとんどの相続手続きではこれらの役所や機関・法人、各専門家などの組み合わせが必要になります。
行政書士東武会の相続業務は『相続全般のご相談』を受け、必要な部分を判断し、当事務所内で完了できることは全て終わらせ、必要に応じてご依頼者様のお考えに沿って当事務所が窓口となり上記の専門家のうち必要な方と連携・代行して相続手続きの完了を目指します。
相続手続きは戸籍調査・相続財産調査から始まり、各相続人の遺産取得分を決め遺産分割協議書を作成し、遺産分割協議書に基づいて遺産の名義変更等を行い完了します。
これらは概ね当事務所の業務ですが、個別に他の専門家の連携・代行も必要な場合もあります。
この個別の専門家との連携・代行をそれぞれのご家庭で行うことはそのご家庭にとり大きな負担になります。
行政書士東武会では、設立当初から『相続全般のご相談』を掲げています。
相続全般の手続きの相談窓口として、各ご家庭により異なる相続手続きの煩雑さを省き、必要に応じて各専門家との連携・代行を行い、スムーズな相続手続きの完了を目指します。
『相続全般のご相談』を掲げる理由はここにあります。

相続・遺言…?
困りごと無料相談会の相談内容のうち、最も多いのが相続・遺言に関するご相談です。
この相続・遺言のページでは、相続の基礎・考え方、手続きなどを分かりやすく簡単に説明しています。
もう少し詳しく『相続のしくみ』のページへ
遺言について『遺言のススメ』のページへ
戸籍調査について『相続手続きのための戸籍調査』のページへ
『相続』とは?
人が亡くなった場合には、その人が生前に持っていた財産や権利、背負っていた義務(例外あり)などが、故人と一定の関係にあった人に引き継がれます。
これが『相続』です。
このとき亡くなった人を『被相続人』、引き継ぐを『相続人』、引き継がれる財産などを『遺産』といいます。
『相続人』
「相続人には誰がなるのか」は法律(民法)に規定があります。
まず、配偶者です。配偶者は常に相続人であり、この後に出てくる他の相続人とともに相続人になります。
次に相続人となるのは子供です。
配偶者と子供がいる場合には、相続人は配偶者と子供のみです。
子供が既に亡くなっていて孫がいる場合には子供の相続分が孫に移ります。
子供(孫らを含む)がいない場合には親が相続人となります。
結婚はしているが子供がない、という状態でお亡くなりになった場合は配偶者と故人の親が相続人です。
親についても既に亡くなっていて祖父母があるときは祖父母へと遡ります。
故人に子供(孫らを含む)が無く、親(祖父母を含む)も既に亡くなっている場合、兄弟姉妹が相続人となります。
結婚はしているが子供は無く、親(祖父母)も既に鬼籍だ、という場合は配偶者と故人の兄弟姉妹が相続人となります。
兄弟姉妹が既に亡くなっていて兄弟姉妹の子がいる場合にはその子が相続人となります。
なお“兄弟姉妹の孫”は相続人にはなりません。
『遺産』
『運転免許証』や『ある会社の従業員である立場』のような“その人ならでは”といったもの以外は、原則的に全て遺産として相続人に引き継がれます。
現預金や株式・債券、不動産、自動車などのいわゆる『財産』のみではなく、借財などの『マイナス財産』も相続されるべき遺産の対象です。
『相続の手続き』
『相続』自体は人の死亡と同時に発生し、また同時に完了します。
つまり、被相続人の死亡と同時に、遺産はなんらの手続きを経る必要なく相続人が引き継いだこととなります。
相続人が複数いれば(共同相続人といいます)遺産は共同相続人間での共有財産です。
たとえば個人が不動産を所有していて共同相続人が3名であれば、その不動産は故人の死亡と同時になんらの手続きを経ることなく“3人の共有”ということになります。
しかし、実際には不動産には登記が、自動車には登録が、預貯金には名義があり、これらは『相続の手続き』により変更する必要があります。
相続の手続きは『遺言』の有無によりちがいます。
基本的には遺言がある場合のほうが手続きは簡略となっており、この点も近年遺言を作成される方が増えている原因です。
遺言がない場合の相続の手続きは原則的に『遺産分割協議書』を作成する方法によります。

『遺産分割協議』とは
相続は被相続人の死亡と同時に発生し、遺産はなんらの手続きを必要とせずに相続人のものとなり、相続人が複数いる場合には相続人間の共有になります。
よく「遺産の相続手続きはいつまでにしなければならないのか?」といったご相談をお受けしますが、名義の問題は残るにしても“遺産”は既に相続人のものとなっていますから、相続税についての問題を別にすれば、特別「いつまでに相続の手続きをしなければならない」という期限はありません。

しかし、共有財産のままだと様々な不都合が生じます。
不動産や自動車などであれば使用することや人に貸すこと、処分(売却)することなど今後起こりうる様々なシーンについて、いちいち全員の同意を得なくてはなりませんし、売却の場合、名義変更することに困難を生じてしまいます。
また預貯金であればおろすこともままならなくなります。
そこで、相続人が複数いる場合には「誰が、どの財産を相続するか」を決定したほうが合理的です。
「この不動産についてはB、あの自動車についてはC、どこそこの預金口座についてはD」といった具合にそれぞれが相続するものを決定し、そのように名義を変更すれば、Bは相続した不動産を自由に使用・収益・処分できますし、C・Dについてもそれぞれが相続したものを自由にすることができます。

「誰が、何を相続するか」について、遺言があれば遺言に従うこととなりますが、遺言が無い場合は相続人同士で話し合って決めることとなります。
これが『遺産分割協議』です。
遺産分割協議は、相続人全員の共有財産である『遺産』をそれぞれ分けていくわけですから、『相続人全員』が参加し納得することが必要です。
遺産の分け方については、相続人全員が納得するものであるならどのような形にすることも可能です。
『親孝行の息子が全ての遺産を相続しその他の相続人の相続分はゼロ』でも『父の遺産は全て母が相続する』でも問題ありません。
ただし、借財などのマイナス財産については注意が必要です。
借金などについては相続人同志で「○○の借金は××が引き継ぐ」と決定してもその通りになるとは限りません。
債権者の側にしてみれば「借金については貧乏なAが引き継ぎ裕福なBは引き継がない」と決定され、その後Aは破産した、となれば大損害ですから、そのような遺産分割を認めることは出来ません。
したがってマイナス財産については「○○が相続する」と決定しても「他の相続人はもう無関係」になるとは限りませんから充分な考慮が必要です。
『遺産分割協議書』とは?
相続人間で話し合った結果は、後の証拠とするために書面にまとめておきます。
これが『遺産分割協議書』です。
遺産分割協議書には決まった書式はありませんが、遺産分割協議書によって遺産の名義を変更する場合には、その名義を管理している役所や金融機関などに「確かに相続人全員が遺産分割について納得している」と認めさせるだけの厳格性が求められます。
遺産についてはどの遺産なのかをはっきりさせる必要がありますし、相続人当人であることについては実印による押印、印鑑証明の添付などを求められるのが通常です。
遺産分割協議書による相続の手続き
まずは戸籍の調査収集が必要です。
前述のとおり、遺産分割協議は『相続人全員』が納得しなければなりません。
また、遺産分割協議書により遺産の名義を変更する場合には、名義を管理している役所や金融機関などに対して「遺産分割協議書に記名押印した相続人が、相続人の全員である」ということを証明する必要があります。
「遺産分割協議書に記名押印した相続人が相続人の全員であり、他に相続人はいない」ことの証明には通常、『被相続人の生まれてから亡くなるまでの戸籍』を使用します。
生まれてからの戸籍を全部取り揃えることにより、被相続人の親・兄弟、婚姻・出産・認知・養子縁組などの“被相続人の親族に関する事柄”を明確にするのです。
『生まれてから亡くなるまでの戸籍』を取り揃えるには、亡くなった当時の戸籍(閉鎖されている場合は除籍)謄本、法改正などで戸籍が改製されている場合には改製原戸籍、婚姻前については親の戸籍(除籍・改製原戸籍)などを市区町村役場に請求し交付を受けます。
中途に転籍があればそれ以前のものについては転籍前の戸籍所在地の市区町村役場に戸籍・除籍・改製原戸籍を請求することとなります。
また、相続人のうちに既に亡くなっている人がいて、その子どもに相続権が発生している、といった場合にはその亡くなった相続人についても生まれてから亡くなるまでの戸籍が必要となります。
次に戸籍の調査収集の結果に基づいて「相続人関係図」を作成します。
生まれてから亡くなるまでの戸籍は通常でも数通、多い人では十数通になりますし、古い戸籍などでは読むのが難しいものもあります。
相続の手続きには慣れているハズの役所や金融機関などの窓口担当者でもこれらの戸籍を一読して相続人を判断するのは困難です。
そこで、被相続人の親族関係を図にして表しておき、判断の一助とします。
戸籍の調査収集、相続人関係図の作成、相続人全員の記名押印のある遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書などが揃ったなら、あとは名義を管理している役所、金融機関などにこれらを持参し遺産の名義を変更してもらいます。
遺産の種類によってはそのほかに必要となる書類(通帳やキャッシュカード、権利書、車検証など)や、独自に提出を求められる書類(念書など)がありますので、事前に確認しておくべきでしょう。
もう少し詳しく『相続のしくみ』のページへ
遺言について『遺言のススメ』のページへ
戸籍の収集について『相続手続きのための戸籍調査』のページへ


