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『遺産分割協議』とは…?
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相続は被相続人の死亡と同時に発生し、遺産はなんらの手続きを必要とせずに相続人のものとなり、相続人が複数いる場合には相続人間の共有になります。よく「遺産の相続手続きはいつまでにしなければならないのか?」といったご相談をお受けしますが、名義の問題は残るにしても、遺産は既に相続人のものとなっていますから特別「いつまでに相続の手続きをしなければならない」という期限はありません。
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しかし、共有財産のままだと様々な不都合が生じます。不動産や自動車などであれば使用することや人に貸すこと、処分(売却)することなど今後起こりうる様々なシーンについて、いちいち全員の同意を得なくてはなりませんし、売却の場合、名義変更することに困難を生じてしまいます。また預貯金であればおろすこともままならなくなります。
そこで、相続人が複数いる場合には「誰が、どの財産を相続するか」を決定したほうが合理的です。「この不動産についてはB、あの自動車についてはC、どこそこの預金口座についてはD」といった具合にそれぞれが相続するものを決定し、そのように名義を変更すれば、Bは相続した不動産を自由に使用・収益・処分できますし、C・Dについてもそれぞれが相続したものを自由にすることができます。
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「誰が、何を相続するか」について、遺言があれば遺言に従うこととなりますが(⇒遺言のススメ)、遺言が無い場合は相続人同士で話し合って決めることとなります。これが『遺産分割協議』です。
遺産分割協議は、相続人全員の共有財産である『遺産』をそれぞれ分けていくわけですから、『相続人全員』が参加し納得する必要があります。
遺産の分け方については、相続人全員が納得するものであるならどのような形にすることも可能です。『親孝行の息子が全ての遺産を相続しその他の相続人の相続分はゼロ』でも『父の遺産は全て母が相続する』でも問題ありません。
ただし、借財などのマイナス財産については注意が必要です。借金などについては相続人同志で「○○の借金は××が引き継ぐ」と決定してもその通りになるとは限りません。債権者の側にしてみれば「借金については貧乏なAが引き継ぎ裕福なBは引き継がない」と決定され、その後Aは破産した、となれば大損害ですから、そのような遺産分割を認めることは出来ません。
したがってマイナス財産については「○○が相続する」と決定しても「他の相続人は無関係」とは限りませんから充分な考慮が必要です。
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| 『遺産分割協議書』とは…? |
相続人間で話し合った結果は、後の証拠とするために書面にまとめておきます。これが『遺産分割協議書』です。遺産分割協議書には決まった書式はありませんが、遺産分割協議書によって遺産の名義を変更する場合には、その名義を管理している役所や金融機関などに「確かに相続人全員が遺産分割について納得している」と認めさせるだけの厳格性が求められます。
遺産についてはどの遺産なのかをはっきりさせる必要がありますし、相続人当人であることについては実印による押印、印鑑証明の添付などを求められるのが通常です。
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| 『遺産分割協議書』による相続の手続き |
まずは戸籍の調査収集(⇒戸籍調査)が必要です。
前述のとおり、遺産分割協議は『相続人全員』が納得しなければなりません。また、遺産分割協議書により遺産の名義を変更する場合には、名義を管理している役所や金融機関などに対して「遺産分割協議書に記名押印した相続人が、相続人の全員である」ということを証明する必要があります。
「遺産分割協議書に記名押印した相続人が相続人の全員であり、他に相続人はいない」ことの証明には通常、『被相続人の生まれてから亡くなるまでの戸籍』を使用します。生まれてからの戸籍を全部取り揃えることにより、被相続人の親・兄弟、婚姻・出産・認知・養子縁組などの“被相続人の親族に関する事柄”を明確にするのです。
『生まれてから亡くなるまでの戸籍』を取り揃えるには、亡くなった当時の戸籍(閉鎖されている場合は除籍)謄本、法改正などで戸籍が改製されている場合には改製原戸籍、婚姻前については親の戸籍(除籍・改製原戸籍)などを市区町村役場に請求し交付を受けます。中途に転籍があればそれ以前のものについては転籍前の戸籍所在地の市区町村役場に戸籍・除籍・改製原戸籍を請求することとなります。また、相続人のうちに既に亡くなっている人がいて、その子どもに相続権が発生している、といった場合にはその亡くなった相続人についても生まれてから亡くなるまでの戸籍が必要となります。
次に戸籍の調査収集の結果に基づいて「相続人関係図」を作成します。
生まれてから亡くなるまでの戸籍は通常でも数通、多い人では十数通になりますし、古い戸籍などでは読むのが難しいものもあります。相続の手続きには慣れているハズの役所や金融機関などの窓口担当者でもこれらの戸籍を一読して相続人を判断するのは困難です。そこで、被相続人の親族関係を図にして表しておき、判断の一助とします。
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戸籍の調査収集、相続人関係図の作成、相続人全員の記名押印のある遺産分割協議書、相続人全員の印鑑証明書などが揃ったなら、あとは名義を管理している役所、金融機関などにこれらを持参し遺産の名義を変更してもらいます。遺産の種類によってはそのほかに必要となる書類(通帳、権利書、車検証など)や、独自に提出を求められる書類(念書など)がありますので、事前に確認しておくべきでしょう。
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